糸島まごころ葬儀羅漢の竹島と申します。
先日、強く心に残ったご法話を聞かせて頂きました。 お通夜のお経が終わった後、ご住職様はご参列の皆様の方へふりむき語りはじめました。
「昔はお通夜のことをよとぎ(夜伽)と呼んでぃました。 夜を通して故人に付きそって話をする訳です。 親戚の小さい子供たちも集まっている訳ですから、子供たちは興奮してなかなか寝ない訳です。そこで訳のわかった大人が、子供たちに 色々と話を聞かせて、おとなしくさせる訳です。おとぎ話はよとぎ話からきているんです」
「よく落語なんかでも、よとぎ は出てきます。八つぁんが飲み仲間から誘われる訳ですが、いやぁーあっしは今夜よとぎに行かなくっちゃならないんでね なんて言って断るんですね」
ご住職様のお話に参列の皆様はぐいぐい引き込まれていきます。
「皆さんは焼香をしますが、焼香とは亡くなった人へ、それぞれの人がそれぞれの思いで語りかけるんです。焼香とは故人との対話なんです」
「聞いたことがあるかも知れません。 体は母の形見なり傷をつけなよおのがかたちに 、心は父の形見なりはずかしめなよおのが心を。 ですから、他人も含めて自分の体を傷つけず大切にすること。そしてよこしまな心をおこさず正しく生きる事です」
「相続というと遺産相続とすぐ思うでしょう。 実は相続は仏教用語からきているのです」
相続仏教用語 で検索してみると、サンスクリット語を漢訳したもので、相、つまりすがた、あるいは存在そのもの、が続いていくことで、因果が連続して絶えないことを意味します。などと出てきますが私はご住職の言葉がストンと胸の中に落ちました。
「もう一度言っておきますね。 相続とは亡き人の良き生き方を受け継ぐ事」そう言ってご住職様はご法 話を終わられました 。
私たち葬儀社のスタッフは、ご遺族様のお手伝いをさせて頂けるだけでなく、こうしてご遺族 ご参列の皆様と同じ空間で、大切なご法話を聞かせて頂けるのです。とても有り難い事です。