糸島まごころ葬儀羅漢の竹島です。
私が葬儀の仕事に就いた頃、
初めて飛びこんだ葬儀業界で右も左もわからない私に、葬儀のイロハを教えてくれた年下の友がいる(いたと言うべきだろうか)
若くしてこの世を去った彼が私に言った言葉があります。
「葬儀は究極のサービス業だと思うよ」
あれから20年の時が過ぎ、
今、私の中でその言葉は『グリーフケア』という言葉に変換されています。
その頃はまだ、ご遺族の悲しみを癒すグリーフケアのことは葬儀業界にそれ程浸透していなかったよう
でしたが、『ご遺族の思いにどう寄り添うことが出来るかが大事だと思うよ』
と友はアドバイスをくれたのでした。
グリーフワークとは、大切な人を亡くした喪失感を癒す作業であり、
グリーフケアとは、それをサポートする側からの呼び方と解してよいでしょうか。
葬儀を終えた翌日私たちは、その後の手続きの案内などもあり、ご遺族様宅を訪ねますが、
その時ご遺族様に安堵の表情をみることがよくあります。
ひとくぎりがついたとか、安易な言葉で表すことではありませんが、葬儀の過程をひとつひとつ踏んで
荼毘に付される一連の儀式を経ることがグリーフワークであるとも思えます。
私たち葬儀社のスタッフは専門のカウンセラーではありませんが、ご遺族様のやり場のない憤りに耳を
傾けたり、悲しみに寄り添ったり、ご遺族様の思いをくみとったり、引き出してあげたりすることが、
葬儀社としての『グリーフケア』なのかも知れません。
そのことをずっと以前に示唆してくれた友は、私の心のなかに今も住んでいる。