「ありがとう」が響く季節

季節もすっかり変わり、いよいよ卒業シーズンとなりました。私事ですが、今年は息子が小学校を卒業します。上の子とは2歳差で、2人合わせて8年間お世話になった小学校に別れを告げる時がやってきました。子供たちが新たなステージへと歩み出すその背中を見ながら、親としては少し寂しさを感じる一方で、これまでの成長と出会いに対する深い感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。

この「ありがとう」という言葉について、改めて考えさせられた出来事があります。以前、葬儀の場面で、ある喪主さまの挨拶を拝聴する機会がありました。その方は、長い在宅介護の末、大切なお母さまをお見送りになるという辛い経験をされていました。葬儀でのご挨拶では、まずお母さまへの感謝の気持ちを率直に述べられ、その後、献身的に介護に取り組んでくださった奥様へ、会葬者の前で「ありがとう」と深い感謝を伝えておられました。

その場面を目の当たりにして、普段なかなか口に出して言わないパートナーへの感謝の大切さを、私は痛感しました。日常の中でふとした瞬間に交わす何気ない「ありがとう」が、互いの絆をより一層強くするのだと改めて感じさせられました。

卒業という新たな門出の時期に、私たちもまた、身近な人々へ心からの感謝の言葉を伝えてみてはいかがでしょうか。子供たちの成長、家族との絆、そしていつも支えてくれるパートナーへ――。

その「ありがとう」が、互いの心に温かい灯りをともすことを信じています。